? 実物の 12 分の 1 サイズのドールハウス。それはただ小さく縮小されたハウス、という だけではありません。調度品のひとつまで精巧に作られた、まさにヴィンテージなミニ チュア世界。作者の思いや愛情、さらには歴史観などもこめられており、見る者の想像 力、創造力を無限にかきたててくれます。16 世紀中期ドイツで誕生して以来、欧米で は「クラフトの王様」と称され、いまでも多くの人々に愛好されています。
? はじめ公立美術館での展覧会のため収集された当館のドールハウスは、各地で回を 重ねるごとにコレクションも増加。かつて世界を代表といわれた米英の 2 大アンティー クコレクション(代表的作品)をはじめ、すぐれた現代作家の作品までオーダーで発注 するなどして、世界でも注目すべき内容を有するに至りました。? そこで、かねてよりの念願であった常設展示ができるミュージアムとして、箱根の温泉 発祥の地として知られる芦の湯地区にある旧フラワーセンターをリニューアル。来年 2016 年 4 月頃を目標に「箱根ドールハウスミュージアム」として開館することにあいなり ました。
?16 世紀中頃、もともとドイツ貴族の子女の教育玩具として誕生したドールハウスは、 子どもたちの情操はもちろん大人の知的感性、好奇心を育み、あるときは心を癒すク ラフトとして発展。欧米では「クラフトの王さま」と称されるまでになり、多くの人々に愛好 されてきました。世界的にも、エジプトやロシアウクライナ地方でドールハウスの原形の ようなものが見受けられ、わが国でも「雛(ひいな)遊び」として源氏物語などにミニチュ アを愛好する記述が見られます。? そんなドールハウスの不思議かつ多様な魅力を、ドールズハウスジャパン(代表・新 美康明)ではこれまでの数々の展示経験を通して集大成。
「見て遊び、学んで作り、集 めて旅をする」といったおよそ 6 つの楽しみ方に分類。さらに歴史教育のツールとして 当ミュージアムにてさまざまな分野に展開する所存です。? またミュージアム自身も、開館する前も開館してからも、皆様とともにあれやこれや想 像力と創造力を駆使し、手を加え改善していく、まさに参加型のミュージアムとして運 営していきたいと願っております。